南国Breath

南山国際の閉校に関して

南山国際の閉校にともなう南山大学への影響

 南山大学は、どのような影響をうけるのか。現在、南山国際からは毎年50~60名程度の卒業生が南山大学に進学している。その多くが指定校推薦により進学している。これらが、閉校により南山大学にどのような影響を与えるか考えていきたい。

 よく「南山大学ってどこの大学」って東海地方以外ではいわれるらしい。「めいだい」も東海地方では名古屋大学のことだが、関東では明治大学である。東海地方では名古屋をはじめ地元の大学への進学率が高い。東海地方の大学で一番頂点にあるのが名古屋大学である。東海地方に住んでいる我々にとって南山大学は名大には行けないけどそこそこできる子、あるいは名大を受けるけど滑り止めに南山を受ける子というイメージがある。そのため南山大学は、愛知県の私立文系の中では一番上というところであろうか。理工学部もあるが、もともとこれは経営学部の情報管理学科だったので、あまり理系というイメージはない。南山大学の中では、外国語学部英米学科のレベルが高い。ここが南山大学の看板になっていることは否めない。

 南山国際から南山の英米学科には毎年10名くらい進学している。その中には、TOEFLTOEICの高得点者や英検1級を取得した生徒もいる。ほかの学部学科にかんしても英語のできる学生が南山国際から進学している。南山大学の英語のレベルを上げることに貢献しているのは明らかである。

 この南山国際の閉校にともない英語のできる生徒が南山大学に確実に進学するルートがなくなる。今まで南山国際にはいっていた英語のできる帰国生徒は、ほかの高校から一般入試でさまざまな大学へと進学することになるだろう。また、南山大学は2017年度から国際教養学部を新設する。この学部でも英語教育が重視されており、英語のできる学生が期待されている。

 今後、学生の質の低下や英語のできる学生の確保を考えれば、南山国際の閉校は南山大学にとっても大きな損失になることは明らかである。南山国際を付属校化し、確実に英語のできる学生を確保すべきではないだろうか。